次元転移


2005年3月

3月1日
この所の僕の学校生活は、卒業式が近いだけあってとてつもなく退屈である。僕はくる日もくる日もくる日もくる日も卒業式の練習に精を出している。いや、実際には二日だからくる日もくる日もか。すこぶるどうでもいいから話を進める。あのな、マジ誰かあのつまらなさをどうにかしろ。極限の退屈と形容されて久しい卒業式の練習という名の音楽の授業に精を出す僕らの姿は、戦時中の朝鮮だかの学校で強制的に君が代を歌わされている哀れな朝鮮人の姿に酷似しているに違いない。絶対そうだ。きっとそうだ。戦争の惨禍を伝える為に、参考資料として歴史の教科書に僕らの写真が載る日はそう遠くないと思われるような、そこまでのつまらなさだ。はっきり言ってA級戦犯である。何故東京裁判で「卒業式の練習」が絞首刑にされなかったのか理解に苦しむ。貴様ら馬鹿じゃねえのかアメ公ども。東城とかいうハゲのオッサンより先にそっちを裁けよボケナス。まあ60年も前のアメ公に文句を垂れたってしょうがないのではあるが、いかんせんこのやり場のない怒りをぶつける相手がいなかったので、そのスケープゴートに利用させてもらったって寸法。ごめんなアメ公。




しかしながら、アメ公に怒りをぶつけたところでこのたぎる激情は収まるところを知らず、しかも、あろうことかアメ公に向かって謝罪の言葉を発してしまったことでより一層溢れ出してくる始末。どんだけつまらねーんだ卒業式。練習でさえこれほどの惨状を呈しているというのに、本番ではどうなることか。練習では省略されていた答辞や校長の長話や来賓祝辞など、恐ろしいまでにどうでもいい長話が、まさに怒涛の如く襲ってくるのである。すなわち、ザ・長話の嵐。頭に「ザ」をつけるだけで100円ショップで売られてそうな安っぽい名前に変わってしまうよネ。馬鹿野郎どうでもいい話をしている場合ではない。最早この NAGABANASHI−PROBREM は、一刻も早く解決されるべき問題にまでなってきている。もし解決されないのならば僕はメラゾーマの発動も辞さない覚悟である。できることなら来賓とか校長とかにバトルロワイヤルに出てきた首輪でも取り付けて、もしも1分以上しゃべったなら瞬時に首が飛ぶようにしたい。そこまでヒドイ話なのである。なんなんだあのクソ長い上に中身がない話は。「卒業おめでとう。それじゃ。」だけで十分ではないか。シンプルイズベストなのである。中学の校長以下の長話をする人達にはそのうすらハゲ頭の中に刻み付けておいて欲しいものである・・・ってここまで書いといて僕の文章も結局長話になってることに気がついて死んだ。何がシンプルイズベストだよ・・・墓穴掘っちまった・・・


3月6日
告知も何もなしに改装してみました。気付いていると思いますが、かなりテキストが減ってます。復活させるつもりは今のところありません。つまるところ、あの、なんだっけ、えーと、そうだ「受験戦争記」は、あえなく未完のまま終了いたしました!拍手!まあ置いてある意味がわからないほどくだらない文章だったし、何ら問題無いよネ。改装作業で疲れたので今日の更新は終わり。明日からは通常更新です!


3月7日
シャンプー中に髪を遊戯みたいに立てて「勝負はまだ終わってないぜ・・・!」とか言ってウキャウキャ喜んでいる愚かなMonkeyどもに告ぐ。いい加減僕をなめるのも大概にしろ。何なんだお前等は。太平洋の心を持つ男であるところの僕だって怒り心頭である。今僕が天に向かって手をかざせば、間違いなく空には膨大な量の雷雲が発生し、もれなく貴様らの頭上に怒りのサンダーボルトが下るであろう。その一つがあろうことか僕に向かって炸裂し、あえなく成層圏の上から世界を眺めることになってしまうのはまた別の話として、とにかく、僕は今怒りの権化とかしている。何故かって?そんなもん自分で考えろこのボケナス!!何?全然思い浮かばないって?全く近頃の若いもんは決定的に思考能力が欠如しているからに・・・僕が怒っている理由、それは、貴様らの反応のなさだ!いつもいつもだ。僕が徹夜でテキストを書こうが、いっつもノーリアクションだ。まあいつもいつも反応があるテキストが書けるわけないから僕も暫く黙っている。だがな、三ヶ月経っても殆どないのはどう言う了見だ?流石にこれはおかしいと思うだろ。しかしだ、質問しても「あ〜面白いんじゃね−の?(鼻くそをほじりながら)」と言う反応しか返ってこない。さらに突っ込んでみても、僕が受験中なのをいいことに「受験頑張って下さい(藁)!」みたいな上っ面だけの応援メッセージではぐらかしやがる。言われなくてもわかっとるっつーの!こちとらむこう三年の未来がかかってるっつーの!・・・いや嘘をつきました。ホント嬉しかったです。ありがとう!応援ありがとう!


本題からそれたから話を戻すけど、とにかく、このサイトの訪問者は総じて反応が薄い。お前等はインターネット不感症か?ってぐらい薄い。そして、そんな反応が薄いキミタチから何とかしてコメントをもぎ取ろうと僕はサイトを改装したわけだ。でな、どれぐらい反応があるかを調べる為に実験したんだよ。弟を使って。いわゆる事前調査。弟にサイトを見せて、感想を頂くって方法。ねーねー、これ(このサイトのTOPを指差して)どう思う?





「別に。」



泣いてなんかいません!!!!


3月9日
<僕の日常>




「お前今日も暇だよな。お前の家行くからよろしく。」





「ハァ?何いってんの?いつもいつも俺が暇だと思ってるの?少しは物を考えろよ!おかしいだろ?いっつも暇って言うのは。お前はアレか?俺がいっつも引きこもってパソコンやっているとでも思っているの?何つーのかな、浅はかだよね。人間の愚かさの集大成と言ってまるで過言でない。そうやってさ、前例一つで物を決め付けるから人類の戦争はいつまでたっても終わらないんだと思うのよ俺は。君は義務教育中に受けた歴史の授業から何も学ばなかったのかい?それとさ、お前は何で俺が暇だと俺の家へくるわけ?もしかして公共の休憩所とカン違いしちゃってるの?マジでウケるんだけど(笑)。お前ってやっぱバカだよね。愚か。いっつも俺が暇な時に俺の家来てるからそうやっていつでも来ていいって思ってるならさ、最早パブロフの犬と同じ思考回路だよね。音が鳴ると餌がもらえるって思ってるやつ。ブホッ!お前は犬なのかよ(爆笑)。」





「・・・・・・・・」




<一時間後>




「で、結局お前は今日暇な訳か。」


「まあね・・・・・・・・」





<END><実話です>


3月10日
夜通しパソコン上で地雷と死闘を繰り広げていたらいつの間にやら卒業式の日の朝を迎えてしまった。三年もの歳月を過ごした場所を去るのであるから、何がしかの感慨その他があって然るべきだと思うのだが、僕には全くない。信じられない位無い。おかしい。僕は一体この三年間何をしていたのだろうか。うーん・・・。「青春は、不純異性交遊に耽っているうちに過ぎて行くものである」みたいなことをどっかで聞いたことがあるけど、僕には「不純」を取り除いても無いのにな・・・。とりあえずのところ明確な答えは闇の中だけれども、僕の中学校生活は、僕が至極真面目にメラゾーマの習得法を考えているうちに、ランディジョンソンの速球を彷彿とさせる速さで通り抜けてしまったに違いない。なるほど、そう考えると感慨が沸かないのも頷けるという話。




しかしながら、卒業式を休むのもいささか気がひけるので出てきましたよ。卒業式。最早大仏といって何ら差し支えない様相すら呈してきてしまっているパンチパーミング教頭の圧倒的なカミカミスピーチから始まったそれは、茶番以外の何者でもない。例えば来賓の方々。もしその人達をカード化して、それで「坊主めくり」でもしようものなら否応無く抗議のクーデターが勃発すること山の如しと言った感のあるザ・Boldの嵐である。しかも妙に脂ぎっている為、鏡の如く光を反射するのである。これ故、来賓紹介の時に「本校PTA会長、山田太郎様」「おめでとうございます(ピカッ)」という苦笑必至のシチュエーション連発。何度笑いをこらえたか。あとアレな。泣いてる女子。傍から見れば別によくある風景なんだけれども、泣いている奴が不細工だったら始末に終えない。「3年1組、山田花子さん」「ハィ(ぐずっ)」のように泣いているのを見ると、オイオイ姐さん泣くんじゃねえ。泣いたらそのただでさえ汚い顔が生物化学兵器と化しちまうぜ、と考えてしまって大変なのである。そんな笑いざるをえない状況にもかかわらず、卒業式という名のもとに笑いを封じられるこの矛盾。アレか。これは「絶対に笑ってはいけない一泊二日の旅」か。松本人志プロデュースか。不毛なツッコミも冴え渡るって話ですよダンナ。




それでも何とかして有終の美を迎えようと、必至で笑いを堪えたのが功を奏したのか無事卒業式を乗り切ることに成功。始めて訪れる感概。よくやった俺!コングラッチュレーション俺!自画自賛の嵐。そのとき、僕の目から涙がこぼれ落ちた。この涙はおそらく、煉獄と形容されて久しい卒業式を漸くの所で乗り切った達成感から生まれたものであって、決して、校長の長話の影響で何倍にも膨れ上がった睡魔の影響ではない。涙が出た時は何故か大きく口が開いていたが、絶対に違う。あらぬ疑いをかけないで欲しい。そして、有終の美を迎えた確かな手ごたえと共に教室へと帰還。クラスメートと談笑を交わす。僕の中学校生活は「Happy End」の一点に収束し始めように見えた――――





教師「いまから、通知表を返します(ニヤリ。)」




<BAD END>


3月13日
今日の日記を書こうとPCを立ち上げた所物凄い頭痛に襲われた。これははっきりいって生命の危機すら感じられるレベルである。痛すぎる。頭が割れんばかりの痛さだ。と思ったら本当に割れているじゃないか!また脳味噌片付けなきゃならんのか・・・面倒だな・・・って違う違う。僕の頭に裂傷は見当たらないし、脳味噌は依然として我が頭蓋の中に存在している。何故こんなキチガイな思考が発生してしまったのだろうか・・・その原因もおそらく頭痛。恐ろしきは頭痛なりけり。即刻頭痛を解決しないことには、本当に脳味噌が流出しかねない。何とかしなければ!



こうして僕は己を蝕む頭痛を食い止めるべく行動を開始した。まずは頭痛を調べることから始めることにする。「敵を知り己を知れば即ち百戦危うからず」とは古代から言い伝えられている格言である。Googleにて検索すると一秒もかからずに調べられた。インターネットってお手軽だねー。で、こんなページを見つけた。えーと何々?CTやMRI・・・って何だそりゃ?CTって何の略だよ。Computer Tacticsの略か?コンピューター戦術?意味がわからない。今の病院はコンピューターでライバルの病院を攻撃したりすんのか?なんとも末恐ろしい時代になってきたなオイ。・・・ああ、わけのわからんことを推論したせいで心なしか頭痛がひどくなった気がする。もういい。インターネットには頼らない。頭痛を調べたら頭痛がひどくなるなんて論外である。使えないインターネットなんてポイだ!こうなったら自らの論理的思考能力にだけ頼って解決してくれる!



以上の行動ステップを踏んだ後、勇んで「頭痛を解決する方法」を見つけようと頭を働かせ始めた僕。しかしながら、あまりの頭痛により頭が鈍っていたのか、気がつけば考えていることは「頭痛により何が可能になるか」にすりかわってしまっていた。はたして頭痛により何が可能になるのか?そういえばポケモンのアニメでは「コダック」とかいうポケモンが頭痛になって念力を発動させていたな・・・すると、もしかしたら僕の頭痛もサイコキネシスの発生フラグなのではないか?コダックと僕を一緒に考えたことによって生じる不快感を否定できないがまあいい。物はためし、いっちょやってみっか!とばかりに目の前のミニコンポを起動させてみることに。手を前に突き出し、「コンポ起動しろ〜〜!」と一心に念じる。するとどうだ、コンポは見事起動し、音楽を奏で始めたではないか!すっげー!!念動力習得達成?!マジで?!有頂天になった僕は次々に物に向かって念じ始める。最初の成功以来全然成功していないがそんなこともお構いなし。眼は完全に据わり、口は開いたまま、キチガイそのものの姿で暴れまわる。そのうちに視界は歪み始め、壁は僕に向かって迫り、世界は捻じ曲がり、僕は混乱にまみれたまま床に転がり、そのまま深い眠りに陥った。



むくりと起き上がった僕。目の前に広がっていた光景はいつもと変わらない僕の部屋であった。あれほど福沢諭吉に変われと念じた野口英世は依然として野口英世であり、金かなんかに変わってくれとあれほど念じた部屋の中のゴミ、ホコリ、チリといった物質は依然としてその形質を保ったまま僕の部屋に存在していて、変わったものと言えば、タイマーで勝手に起動してそのままになっているコンポのみであった。そして、肝心の僕の頭痛は、依然としてその殺人的威力を誇ったまま、いや、あろうことか以前より威力を増して、僕の頭脳を蝕みつづけていた。つーかマジ誰かどうにかしてくれ。頭痛薬でも憑依霊の除霊でも何でもいいからこの頭痛を取り除いてくれ。お願いします。当方非常に切実。つーかマジで早く!早くどうにかしてくれ!!このままではまた受験中のようなガイキチ文字列を記述してしまう!!!こっちは死活問題なんだ!!!!


3月14日
今日も午後二時起床と、いよいよ広辞苑の「ダメ人間」の欄に具体例として乗る日も近いな、と言った感があるカザマこと世紀末穀潰しですが、そんなことはお構いなしに起床から30秒後にはPCを起動させています。もういいや。何かが吹っ切れた。人として決して吹っ切れてはいけないような何かが吹っ切れた。さようなら現実世界。こんにちは電脳世界。今日も張り切って時間をドブにフルスイングだ!




こうしてインターネット生ゴミとしての修行を積んでいる時にふと肩を叩かれた。え、何?人間リストラ宣告?みたいな被害妄想とともにおそるおそる振り返ってみると母親であった。手にはかなりの量のパンフレット。はて要件は何ぞや?と問うたところ、このような回答が寄せられた。母親曰く、日がな一日ショットガンシャッフルを一枚ずつ丁寧に実行することに執念を燃やしていい日はもう既に通り過ぎ、今は高校入学の準備だとか勉強だとかをしなければならなくて、それに貴様はどうせ家では勉強しないのだから予備校にも目星をつけていく必要がある、との事。一部の隙も無い理論を掲げられて反論もできない僕をよそに、母親は僕の前に抱えていたパンフをたたきつけ、「これ全部読め」と無情な禁固刑の宣告。ヒドイ。




とりあえず読まないと更新すらままならぬ状態なので、手近にあったパンフレットから読むことに。えーと何々?「春休み中に少しでも勉強していないと高校に入ってから目を覆う事態になっちゃうゾ!(大意)」だってさ。かなりの確率で僕を意識して書いてるだろこのパンフ。こんなもん読んでられっか!とばかりにゴミ箱に叩きつけ、次のパンフに取り掛かると、内容が前のパンフと99%ぐらいかぶってる。次も同じ。延々と同じ脅迫文。そりゃ誰だって鬱になりますよダンナ。今の状況は「娘を人質にした。金を払え」みたいな電話が日に十回ぐらいかかってくるようなもんですよ。多分ほぼオレオレ詐欺。ん?今僕は重大なことに気がついてしまった。つまり、このパンフは実はオレオレ詐欺の新手の手口で、ありもしないことを書いて不安を煽り、僕に勉強させようとしているのではないか?なるほど、そう考えると全てが繋がる。漸く僕は気付いた。もう騙されないぞ!!渡されたパンフを全てゴミ箱にフルスイングして、僕は本屋に出かけた。




帰ってきたら、パンフが五割増で復活していました。わんこそば方式?


3月15日
僕が「絶対にアニメヲタクにはならない」という極めて明確な人生の指針を掲げて生きてきて早くも一年の歳月が経とうとしています。その甲斐あってか、僕は順調にパソコンオタクとしてのライフを送っています。本末転倒みたいな感じもするけど、個人的にはアニメヲタクの方が厳しいからまだセーフ。それはさておき。とにかく僕はいままでアニメヲタクとかそういう生命群に属してしまうことを極端に恐れ、絶対にそういった疑惑が身辺に立たないように気を配ってまいりました。何故そういった生命群になるのが嫌なのか、ハッキリした理由は僕の深層心理の中なのでわかりませんが、おそらくは中学時代のクラスメート(♀)がそういう生命体で、その生命体から発せられる空間汚染的かつ視覚的な嫌がらせが、卒業して直接的なコンタクトを取らなくなっても、未だ脳の深いところでトラウマみたいな感じでこびりついているからだと思います。ちなみにその生命体は同人小説みたいなものをサイトで書いていて、たまたま発見した僕が「発見したよ〜」とメールで告知した所、一週間後そのサイトは閉鎖されました。一体何があったんでしょうか。




これは少し前の話になりますが。珍しく僕の家に友人が遊びにきたんです。彼は「自分はヲタクではない」と断言していますが、その実かなりの強者(つわもの)という、要は言動的に僕の生き写しみたいな奴でして、結構前から親交を深めている僕の数少ない友人の一人なのです。その彼、椅子に落ち着くなり、おもむろに取り出した真新しいPSPから、ある音楽を奏でさせ始め、僕はすぐにその曲のタイトルを悟りました。それは、かの




ハッピーマテリアル」でした。




僕は、彼が遠い世界に行ってしまったことを知りました。




イントロだけで曲名がわかった僕の天才的頭脳はさておき。とにかく、友人の一人として出所を突き止めなければなりません。もし恥ずかしげも無くCDを買っている奴であったらそれとなく距離を遠ざけてやろうと思いつつ、「CD買ったの?」と極めてさりげなく、極力動揺を隠したトーンで聞いた所、「あ〜Tから借りた」との返答。あ〜Tね。学校生活において最も重要な時間帯と言える給食の間に流れる放送で、こともあろうにアニソンをかけやがった重罪人として僕の頭脳にも記憶されています。スープを口に運ぶ手がデジタル的な止まり方をしたのは記憶に新しい所です。あまりにデジタル的にピタッと止まったからまわりの人間に怪しまれたしね。ぶっちゃけ取り繕うのに苦労した。脱線したので話を戻す。とにかく、彼自身が買ったのではないと知って安心した。しかし、彼が帰宅する直前、状況は一変する。何故か彼はバッグから「ネギま!」のコミック3冊を取り出して僕に手渡し、「読んで感想を伝えろ(要約)」と宣告してきたではありませんか!一瞬の混乱の後、脳ではなく本能の指令によりすぐさまつき返そうとした時には既に彼は疾風の如く僕の家を飛び出していました。なんたることだ。


こうして、僕の手元にはネギま!が三冊残りました。読まないで本棚の上のほうに封印しておくと言う手も残されてはいます。しかしながら、僕ほどのストーリーでっち上げ能力を駆使しても題名だけであらすじをそっくりそのまま捏造するのは厳しいものがあり、何より僕は手渡された書物は、たとえそれが取扱説明書であったり、はたまた数学の参考書であったりしても余す所無く読破してきた男ですから、こんな所でたかがマンガ程度にその築き上げてきたプライドを打ち破られるのは嫌なので、覚悟を決めて読みました。以下感想。




<感想>


パンチラ多いなー。


</感想>




隠れネギま教徒(実は結構いるらしい。あくまで「教徒」の人。普通に読んでいる人は入りません)みたいな生命体の方々に我が家をピンポイント爆撃されては僕の人生はあえなく成層圏の上へとステージを移してしまいますから若干のフォローを加えると、「あ〜確かにはまる人もいるだろうな」って思いました。ぶっちゃけた話、なかなかどうして面白いし。あと二次元だけあって登場人物ほとんど美人だし。これなら他校生が折り紙をつけるほど女性の容姿のレベルが低い学校に所属している男子(僕の学校含む)は、おそらく極めて高い確率で読者になるだろうし、そうでないとしても健全な男子ならかなりの確率でリピーターになるに違いない。そんな魅力をこのマンガは確かに持っていました。しかしながら、どうしてでありましょうか、読んだ後に僕に残った感想と言えば「パンチラ多いなー」ぐらいしか残っていませんでした。つまるところ、前述の良い所を全て覆い尽くして余りあるパンチラの嵐。春風の悪戯だってそこまでしねーよ、ってぐらい凄まじい嵐。特に、世が世なら処刑されている主人公、「ネギ・スプリングフィールド」がくしゃみをした所、物凄い風が巻き起こり周辺の女性のスカートとというスカートが全て吹き上がってしまったというシーンには、何か巨大な組織の陰謀を感じざるを得ません。おそらくこの組織は、読者の性的衝動をかき立てて若い世代に何がしかの悪影響を与える腹でしょう。それと同時に、同人誌とかではこのキャラクター達は若いオニイサンの方々にいろいろ汚されちゃってるんだろうなー、って思いました。で、インターネットでちょちょいと調べた所、あっという間にその推測は当たっていることが証明されました。嘘だと思うなら、グーグルのイメージ検索で「ネギま!」っていれてみてごらん?エライもんが出てくるから。(当サイトは極めて健全なサイトであるため、リンクを張るのは差し控えさせていただきます!)



結構話が脱線したので話を元に戻すにも苦労する。とりあえず、感想を伝えました。返答は「確かに多いよねー(笑)」みたいな、何ともフレンドリーな感触。正直ホッとした。なぜなら彼が完全に教徒と化していたら僕は既に惨殺死体となって利根川を流れていただろうから。そうならないだけ嬉しかった。そんな僕をよそに、彼はまたPSPから「ハッピーマテリアル」を流し始めました。途端にまた膨れ上がる疑惑。「コイツは実は隠れ教徒ではないのか・・・?」気になってしょうがない。そしてついに僕は、言わなくてもいい一言を発してしまったのです。「お前アニメ見てるの?」と。



果たしてかの友人は「見てない」と答えたのですが、何故かそのアニメのことを口に出した時から、そのアニメをいっぺん見てみたいと思うようになってしまいました。そこからが僕の転落人生の始まりです。怖いもの見たさみたいな気持ちの恐ろしさを痛感いたしました。つまるところ、一回やり始めたものはとことんまでやらないと気がすまないという、ある種ヲタク必須条件ともいえる性格を所有していることが災いしたのか、一度見たが最後続きが気になってしょうがない。この前、「あ”〜早く水曜こねえかな〜」などと思いながら顔を洗っていた所、ふと鏡を見たら僕の顔は麻薬常用者の顔そのものでした。アル中でも可。とにかく、何かに依存していて荒廃している人間の顔でした。はっきり言って今ここで何らかの対策をとらなければ、僕の未来は秋葉原色に染まってしまうこと然りといった有り様で、おまけに、特殊能力「まわりの人間をなんか嫌な気分にさせる」という、かなりの確率で人生に不必要な能力の取得も辞さない様相です。一刻も早くこんな状態は更生しなければなりません。僕が見る深夜アニメなんて物は何故か単行本全巻を所有している「まほらば」だけで十分だと言うのに・・・。ということで今僕は深夜アニメから足を洗う修行の真っ最中です。「まほらば」を見ている時点で更生は100%無理、と言う意見はもう既に脳内議会からしこたま聞かされたのでおなか一杯です。とりあえず今週の水曜は壁に向かって心頭滅却だ!(素直に寝た方が早いと気付くのはあと五十年ぐらい後の話)


3月16日
ごきげんよう皆の衆、カザマです。今日は僕は全く何もしなかった。自分でも呆れるほど何もしなかった。こんなことを書くと「オイオイ、お前は呼吸もしないのかよ(笑)」みたいな、下痢便小学生の宇宙一どうでもいい揚げ足とりを彷彿とさせることを思ってしまうゴミクズキチガイの方の為に若干の補足を付け加えておくと、一応呼吸はしていた。昼寝もしたし、御飯も食べた。あとインターネットはいつも通り物凄い時間をかけてやった。それは最早高校に入る前から超高校級と呼ばれかねないぐらいの物凄い時間である。すげーだろ。ああん?まあお前ら凡人どもには、僕のようにネットに時間をささげるのは一生できねえってこった。



いつの間にやら僕のダメ人間自慢になってしまった。話を戻すと、僕は一切何かの為になることを行っていない。なんなんだろう。このままでは「社会のゴミ」と言われても何ら反論できないではないか。ホントさー、食物連鎖における第一次消費者だって死骸になって植物のためになってるっつーの全く。今遠まわしに自分自身に向かって「死ね」と言ってしまった事実はブラックホールにでも放り込んでおいてだ、とにかく、社会のゴミのままでは人生で一番輝かしい時間とまことしやかに噂されるワンダホーシーズン、「青春」はいつになってもやってこないのは明白なのであった・・・。というか昨日、「スライムトリップ」のタミフルさんとこの世のものとは思えないほど低いテンションでメッセしてたんだけど、その中の「『青春待っててこないっすねー』『そうっすねー』(大意)」みたいな、圧倒的に危機感が足りてない会話のくだりに我ながら恐怖を覚えてしまい、何とかせねばと考え始めた次第です。ホントヤバイな・・・




こういった理由から「青春を迎える方法」を考え始めた訳なんですけれども、一向に思い浮かばなかった。つーかね、考える上で色々制限ありすぎ。「金が無くて」「友達もいなくて」「無論彼女もいなくて」どうやって青春を過ごせばいい。まあ金が無いとか彼女がいないとかは何とかなるにしても、「友達がいない」って言う驚異的強制力を誇る制約がどうもね・・・。「一人では青春もへったくれも無い」という圧倒的真理に達した瞬間でした。こう言った観点から解決法を模索しますと、「友達作る」という極めて単純明快な方法が存在しますが、どうやって家にいるまま友達を作ると言うのか。僕に「会ったことの無い人からも簡単に好かれることができる」といった操作系の念能力でもあれば可能なのですが、いかんせんそういったものは微塵も存在しないので無理。無理無理無理。マジで無理。青春とか無理。家にいながら青春とか無理。何?家から出ないのかって?うるさい。それを言うな。言った奴は外に出た瞬間直径三十センチぐらいの隕石がクリティカルヒットして惨殺死体になってしまえ。やった、これで僕を無理矢理外に出そうとしていた敵は駆逐されたゾ!さて、僕のヒキコモリ生活の平穏が保たれた所で、僕はセルフ日帰り天国旅行の出発点たる布団の中に行ってくるので今日の日記はここで終わり。とりあえず世の青春とやらを満喫している奴は今僕がメラゾーマで消してやるから覚悟しろ。メラゾーマ!(カザマの頭上に巨大な火の玉が現れる。)いっけぇぇぇぇ!!!(何故か火の玉は方向を間違えカザマに直撃。日帰り旅行が引越しになってしまった瞬間であった。)


3月17日
今日も絶賛ヒキコモリ中の僕は、なんだかよくわからないけど「ボウリング行くからこい」という突然の召喚呪文を受けまして、降りしきる雨の中クソ重い玉を転がしに遊びに行っただけでメロスの如く疲労困憊してしまったので今日の日記はお休みとさせて頂きます。マジ腕つったわ。


とりあえず昔書いたんだけどあまりにオチがひどいもんだからボツにした日記を書いておきます。はじめに言っておくけど、マジでひどいからな。ムダに長いし、オチもヒドイ。夜中に書いたから、書いてる最中はゲラゲラ笑いながら書いてたけど、後で見たら「うわ・・・」ってなったからね。それまでヒドイ。見るなら覚悟しとけや。




―――

佐藤「だからさ、さっきから言ってるじゃん。ドラクエで一番使える攻撃呪文はメラゾーマだって!」

鈴木「いいや、絶対に違うね。イオナズンだ!」

田中「ま、まあまあ二人とも。落ち着いて。」

佐藤「つーかさ、イオナズンとかいってMP消費が多い割にダメージ少なくね?弱いじゃん!」

鈴木「ハァ?何いってんの?そういうことならメラゾーマなんて単体攻撃じゃん。使いにくいよ!」

田中「だから二人とも落ち着けって!」

佐藤「さっきからガタガタうっせえぞ田中!すっこんでろ!」

田中「な、うっせえだと・・・?せっかく人が・・・!」

鈴木「つーか田中はどうなのさ?お前はどう思ってるんだよ?」

田中「俺は断然ギガデインだね!ギガデイン!」

佐・鈴「ギガデイン!?」

田中「そうさ、ギガデインさ!ギガデインは全体攻撃だし、威力もイオナズンより強い。一番は絶対にギガデインだよ!」

佐・鈴「ぐっ・・・」

田中「ほらほら、異議ありを唱えてみろよ!ギガデインがそうじゃないと思わないなら!」

佐・鈴「・・・・」

田中「ハ!正論すぎて反論もできないか!この甘ちゃんどもが!」

山田「異議ありだな。田中。」

田中「な、お前は山田!?何故ここに?」

佐藤「お前、競馬で大穴当てたとかで旅行行ってるんじゃなかったのか?」

山田「増やそうと思ってパチスロやったら全額スったのさ。」

鈴木「お前バカだろ。」

山田「いちいちうるさいな。・・・でだ、田中。お前はさっきギガデインが一番だと断言したな。」

田中「そうさ。一番は明らかにギガデインだ!」

山田「確かに呪文の威力だけを考えたら最強はギガデインだ。しかしだ、この呪文には欠点がある。」

鈴木「欠点?」

山田「そう、欠点だ。ギガデインの欠点、それは、覚えるレベルと覚えられる人数だ。」

田中「・・・・!」

山田「覚えられる人数が他の呪文に比べ極端に限られている。そして、習得レベルも高い。・・・はたしてそれで、一番使える呪文だと言えるのか?」

田中「・・・・・」

佐藤「横槍いれて悪いけど、いつからお前はそんな論理的な話し方ができるようになったんだ?」

山田「いっつも賭けに負けた時に論理的に見えるような言い訳を考えてるからこうなった。」

佐藤「なるほどな・・・・」

田中「・・・・じゃあ山田、お前が考える一番使える呪文はなんなんだよ!」

山田「ザラキだ。」

佐・鈴・田「ザラキィ!?!?」

山田「そう、ザラキだ。上手くいけば敵を一発で殺せる・・・・最高じゃないか!!」

鈴木「典型的なギャンブラータイプだな。」

佐藤「これだから穴党は嫌なんだ!!」

山田「うるさい!貴様らに大穴が当たった時の快感がわかってたまるか!!」

佐藤「何を!」

田中「お前らうっさい!!いままでいろいろ話してきたけど、結局一番使える呪文はなんなんだよ!!」

山田「だからザラキだっつってんだろこのスットコドッコイ!!」

田中「お前はいい加減黙れ!!俺は誰が何と言おうとギガデインを主張する!!」

鈴木「絶対イオナズンだ!!!」

佐藤「メラゾーマだよ!!!!」

???「おい」

田中「さっきからメラゾーマじゃねえっつってんだろ!!!そろそろ理解しろ!!」

佐藤「テメエやんのかゴルァ!!!」

???「・・・おい」

鈴木「間違いなくイオナズンだよ!!」

???「・・・・・おい」

山田「絶対にザラキだ!!!」

???「・・・・・人の話を・・・」

田中「絶対にギガデイン!!!!」



???「聞けええええええええええええ!!!!!!!!!!!



全員「!?!?!?!?!?!」

???「さっきから黙って聞いてりゃ・・・貴様等はアホか?ザラキだのメラゾーマだの。お前らは大切なものを見落としている。」

佐藤「ハァ?つーかお前誰よ。」

カザマ「カザマだよ。つまり、このテキストを書いている人物。それが俺。」

鈴木「いきなり出てきて何を言い出すかと思えば・・・・俺らは今議論の最中なんだよ!!出て行け!!」

カザマ「な・・・・!!」

田中「見ず知らずのテメーに偉そうな口を叩かれる筋合いはねーんだよ!!」

カザマ「折角人が貴様らの忘れているものを教えてやろうと・・・・!!!!(ゴゴゴゴゴゴゴ)」

山田「うっ・・・!!何だこの殺気は・・・!!!」

カザマ「俺を怒らせた貴様らの罪は万死に値する・・・!!!死を持って償え・・・!!!」

全員「!!!!!!!」

カザマ「冥土の土産に教えてやる・・・ドラクエで一番使える呪文、それは・・・・!!!」



全員「(ゴクリ)・・・・・」




カザマ「マダンテだ・・・・!!!!!!!」






カザマ、人生初の袋叩き体験。(マダンテは呪文ではありません!)


3月18日
日記書こうと思ってメモ帳立ち上げたはいいけれど微塵もネタが無いこの惨状は一体全体どう言う事なのか。そりゃあ、決して広いとはいえない分譲マンションの我が家から一ナノメートルたりとも外に出ていない僕のヒキコモリ具合を見れば、それはそれで納得の範囲かもしれないけれども、それにしたってひどすぎる。もしもネタの神みたいな存在がいるなれば最早告訴すら考える程ですよ。最高裁でのネタ飢饉差し止め請求も辞さない構えですよ。しかも、本来そんな時に更新の活力とする為に存在しているのが掲示板への書き込みなのであるが、ここ数日と言ったら申し訳程度の書き込みしかない!!しかも一つだけ!!コレは一体どう言う事なのか?よってたかって僕を陥れるつもりなのか?全く冗談じゃない。そりゃあ僕だっておもむろにピンポンを始めるって話ですよ。言っておくけどこのピンポンはただのピンポンじゃないぞ。床がテーブル代わりなのは言うに及ばず、なんとネットがハリーポッターの本なのだ!容赦なくピンポン球が当てられる「ハリポッターと秘密の部屋」。J・K・ローリングだってこんな方法思いつかねえよ馬鹿。ムダに分厚い本の芸術的活用法。テメエら凡人どもはぜひともメモっておくべき。おっと、(マジックでかいてある腕時計を見ながら)もうそろそろ夕飯の時間だから今日の日記はここで終わりな。オイ我が弟よ。今日の献立は何ぞや?何!?寿司!?日本が世界に誇るキングオブ日本食である所の寿司ですと!?ヤッポーイ!!!








ハムエッグでした。朝食かよ。


3月20日
今現在の時刻は午後3時。ぶっちゃけた話起きたばっかりである。何故だか知らんが起きたら家には僕以外誰もいなかった。テーブルにあった書き置きを見るところによるとどうやら安らかに眠っていた僕をほっぽってスーパー銭湯へ行っているらしい。何がスーパー銭湯だ。いくらスーパーだのウルトラだのメガトンだのそういった凄そうな雰囲気漂う形容詞を付けた所で銭湯は銭湯なのだ。安っぽい富士山の絵がかいてあって棺に片足を突っ込んでるボケ老人どもが我が物顔で徘徊しているに違いないのだ。と思っていたらどうやら書き置きによるとスーパー銭湯なるものは、でかいプールがあって?レストランもあって?あまつさえアカスリマッサージもある?まさしくこの世の天国の如き場所らしい。マジふざけんじゃねえよボケナス。なんでそんなステキプレイスに行く時に僕を置いていくんだよ!もう怒った。僕も出かけてやる。本屋に行って「数学二十一世紀の7大難問」(¥820也)をお買い上げしてやる!!



???「ああん?今更すっとぼけたこと言ってんじゃねーぞこの小太り。」



そ、その声はデーモン僕!!



デーモン「つーかさ、いきなり何を言い出すかと思えばハッ、『僕も出かけてやる』だって?寝言も大概にせえやこのクズ。だいたいさ、五臓六腑に染み渡るほどヒキコモリライフを送っているお前が、いまさら何?『数学なんたらを¥820でお買い上げ』?馬鹿じゃねーの(プゲラ?マジそんなもん知りたいんだったらちゃちゃっとネットでググりゃあすむ話だろタコ。ネットのほうがどれだけ手軽なのか考えろよ。あとな、お前の今の顔、いかにもヒキコモリ然としててマジ笑えるんだけど(笑)。少しは鏡見とけこのハゲ。」



な、なんとまあ腹立つ言い方だけど全て的確な意見だ・・・こんなにも鋭い意見を言われたら外に出る気力が失われるではないか・・・もういいか、外なんか出なくても。考えてみたらめんどくさいし。またネットで音楽でも探そう。




???「騙されちゃダメだよカザマ!!」



そ、その声はエンジェル僕!!!



エンジェル「考えてもみてよ!君はここ二日間一歩も外に出てないんだよ!?どうするのそんなんじゃ!このままじゃ本当にネット廃人と化してしまうよ?それでもいいのカザマ!?あと君は昨日の事を忘れたの!?久しぶりに中学時代のクラスメートから『最近どうよ?』ってメールが来て、『二日間外に出てない』としか返事できなかったあの日を!!返ってきたメールに「うわっキモ('A`)」って書いてあるのをみた時のあの言いようの無い屈辱感を!!君はもう忘れたの!?あんな思いは二度と味わいたくないでしょ!?今こそ外に出て、ヒキコモリから脱する時だよ!!」



な、なるほど、言われてみれば確かにそのメールをみた時は筆舌に尽くしがたい屈辱感に襲われた・・・。確かそのメールには「男のくせに男に向かって顔文字使って返信してんじゃねーよこのロリコン」と返信したんだ。一つの友情が確実に破局を迎えた瞬間だったけど、今はもうどうでもいい。そうだ、僕は外に出る!!そしてヒキコモリの汚名を返上してやる!!


デーモン「ハァ?テメエはコロコロコロコロ意見変えすぎなんだよ。ウンコが。そんな奴の戯言なんていいからネットしようぜ。楽しいぞ〜。」

エンジェル「だ、ダメだよ!カザマは今から外に出かけて、世間様にヒキコモリ脱却をアピールするんだから!!」

デーモン「うるせぇ!!黙れ!!お前なんてボコボコにしてやるからな!!うら!!うら!!」

エンジェル「痛い!痛い!やめてください!!暴力はダメ!!」

デーモン「じゃあもうお前はカザマをヒキコモリから脱却させるなんてクソみたいなことはいわねーんだな!?」

エンジェル「イヤだ!カザマはヒキコモリになんかなってちゃだめなんだ!!!」

デーモン「まだわかんね−のか!!うら!!!うら!!!うらうらうら!!!」

エンジェル「痛い!!痛い!!!痛いってば!!!!」

え、エンジェルがやられそうだ!!頑張れエンジェル!!何でもいいから反撃するんだ!!!

エンジェル「うう、痛い、痛い!クソッ!一発お見舞いしてやる!うりゃ!」

デーモン「とどめだ。必殺の左ストレートをお見舞いしてやる!!!うらぁ!!!」



バキッ!!(デーモンの顎にエンジェルの右ストレートが炸裂)


デーモン「な・・・!クロスカウンターだと・・・!!(ゴフッ)」

エンジェル「あ、当たった・・・」

す、すごいよエンジェル・僕!!こんなに強かったんだ!!!

デーモン「や、やられたぜ・・・・(バタッ)(デーモン倒れこむ。そのままどこかへ消えてしまう)」

エンジェル「デーモンが消えた!今だよカザマ!!外に出る支度を!!」

よっしゃ!!




デーモン・僕が消え去り外に出る活力が沸いてきた僕は意気揚揚とジャンパーを着込み、財布を持ち、腕時計をした。しかし、ここでハプニング。家の鍵が見つからない。焦る僕。そして時計を見ると、どうやらデーモンとエンジェルの死闘は二時間あまりにも及んでいたらしく、既に時は5時を回っていた。早く出かけなければ夜になってしまう!!家の鍵はどこだ!!(ピンポーン)おおっ!!ちょうどいいところに家族が帰ってきた、これで家の鍵を見つけずにすむ!!ああ、一応、どこに行くかだけは言っておかないと。余計な心配かけたくないからな!!




(ガチャ)(カザマ家のドアを開ける)



僕「お帰り、お母さん。僕今から出かけてくるから留守番ヨロシク。」



母「ア、アンタ寝巻きのまんまでどこ行くつもりなの!?」





あ。


3月21日
<タモリの口癖>



「タモリの口癖を究明せよ」という超A級難易度を誇る依頼を「ああ、いいですよ」みたいな水素原子並みの軽さで請け負った我がレジスタンス調査団(団員一名)の団長カザマは、頭を抱え込んでしまった。何故かというと調査法が無いからである。芸能界へコネがあるわけでもなく、かといって金も無く、さらには「笑っていいとも!」に出るためのオーディションを受ける為の特技と度胸すらない団長は、口癖を調べる第一歩である「タモリとコンタクトをとる」手段すら所有していないのである。湧き上がる後悔。「なんであんな軽く請け負ったんだろう・・・」調査依頼人が鬼のような顔で僕を睨み付ける様子がいとも簡単に想像できる。しかも、想像しているうちに期限の一週間はどんどんとすぎていく。なんてこった。



期限はあと2日にまで迫っている。一刻の猶予も無い。どうすりゃいいのか。果たしてそのとき、名探偵コナンの如く頭に閃光が走ったと同時に、ある画期的な調査法が僕の頭に浮かんだ。「笑っていいとも!」には、タモリがその日のゲストとトークを繰り広げる「テレフォンショッキング」というコーナーがある。そのコーナーだけを研究し尽くせば・・・・!!!我ながら素晴らしいアイデアだ。こりゃあ報酬の「ガリガリ君一か月分」は貰ったも同然・・・!!膳は急げ、早速調査だ!!



正確かつ迅速な動作でタモリマニヤの友人(♂15歳)から、笑っていいとものビデオを大量に借り受ける。どうでもいいけどタモリマニヤってかなり気持ち悪いよな。まあそれは別の話として、その日から僕の試練が始まった。エクセルを起動したPCをわきに携え、延々とTVにかじりつく。地道に一番多かった発言をリサーチしていく。十時間をすぎたあたりから目がおかしくなってくる。ゆうに三年分はあるであろうビデオの山に埋もれ、親の「コイツ頭おかしいんじゃねえの?」という思いを雄弁に語っている視線にも耐え、僕は頑張った。その甲斐あってか、一つのワードが飛びぬけて多いことが判明した。これがタモリの口癖で間違いない。そして時はいよいよプレゼンの日を迎えた。何が一番多いのかを依頼人に伝える日である。僕は自信に満ちた表情で、プレゼンへと向かった。



依頼人「で、何が口癖かわかりましたか?」

カザマ「ええ。当方の懸命な調査の結果、判明いたしました。」

依頼人「して、その口癖とは?」






カザマ「『そうですね!』です!!(自信満々に)」


依頼人「それ、客席が言うセリフですよ・・・・」




カザマ「・・・・・あ〜・・・」




二日後、調査団は解散した。


3月22日
寝ても起きてもぶっ続けでテクノとかドラムンベースとかそういう類の音楽を聞いていたお陰なのか、脳味噌が適度に発酵してきた僕は、春休みが始まってからの264時間もの間、一向に解決する雰囲気すら漂わせなかった世紀の難問「中学の教科書問題」に勢いのみで取り組み始めました。この教科書問題は、何も歴史がどうのこうのだとかそういったスーパーデオキシリボどうでもいい事などではなく、むしろ教科書の本質にかかわる問題、つまり「中学の教科書マジで邪魔だからどうにかしろよ」という極めて実務的な能力が試される問題なのです。じゃあ貴様は実務的な能力が皆無なのであるか、と言われると実のところそういうわけでもなく、通常の人間と同じぐらいの能力は持っています。それでは何故246時間もの間未解決のまま残っていたのかと言うと「心理的面倒くさい現象」とでも名づけられよう一連の流れ、つまるところ「やる気を起こす→周りを見渡す→やる気が無くなる→明日も休み→明日でもまあ良いか!」という単純明快かつ驚異的威力を誇るアルゴリズムが僕の周りの空間を支配しているので、この教科書問題は解決の日を迎えることができないのであった・・・




しかしながら、教科書の山が威風堂々たる威圧感を持って存在している僕の部屋の状況は一刻も早く変化するべきなのである。なぜならば、例えば今東京湾を震源地とした直下型大地震でもおころうものなら、僕の命は教科書の下敷きとなることであっけなく失われ、危うく世間に「教科書死」という新たな死亡原因を提示して歴史にその名を刻むことになりかねない。お前ら想像もしてみろよ。未来永劫自分の名が「世界で初めて教科書に殺された人」として語り継がれるんだぞ!?まさに末代までの恥とはこのことである。こんな状況は当方御免こうむりたいのであるからして、今テクノの力によってテンションが上がっている状態はまたとないチャンス・・・!テンションが下がる前に片付け終えるぞ!!!




僕はこうして「中学の教科書問題」と真正面から対峙し、それを打ち崩せんと行動を開始した。何物もその強力無比な呪縛力で縛り上げると言う古代兵器「びにぃるろぉぷ」と、何物をもその絶大な包容力で包み込み無力化するという偉大なる古の封印呪文「ダン・ボール」を駆使し、手当たり次第教科書をちぎっては投げちぎっては投げ。その姿はまるで悪を退治する仮面ライダーを連想させる勇ましい姿だったと言う。見る見るうちに削れて行く教科書の山。先のテクノ音楽も僕を後押しするかのように響いている。そして暫く後、ついに全ての教科書を封印することができた!!!ヤッホーーイ!!!




果たして僕は世紀の難問「中学の教科書問題」を解決した訳である。やはり綺麗な部屋はなんとなく嬉しい。だから人に見せたくなるのも致し方ないといえよう。僕は母親に「ほら、こんなに綺麗になったんだよ!」と、5歳児が母親に誉められたいがために使う言葉を彷彿とさせる言語を操って教科書問題の解決をアピールした所、何故か浮かない表情。しばらく止まった後、「アンタ、その教科書どこに置いたの?」と僕に問い、僕が「いや、玄関の前だけど」と答えるな否や物凄い速度で移動を開始し、古代呪文によって封印された教科書を僕の部屋へと持ち込み、あろう事か、おもむろに封印を解き始めた。せっかくやったのに何故?と聞いた所、「どうせアンタのことだから必要なもんまで一緒に捨てているでしょ」との返答。言われてみれば確かに必要か必要でないかを逐一判断していなかった。そして母親の言う通り、新品のノートや卒業アルバムまで一緒くたになって入っていた。母親はそれを取り出した後、僕に向かって「片付けときなさいよ!」と一喝。なにやら世間の理不尽さを垣間見たような気分になるも、出した量はさほど多くは無かったので、大人しく片付けていた所に悲劇は起こった。




突然の弟襲来から始まった一連の悲劇は、「弟来襲→弟が部屋の秩序を破壊→僕が秩序を取り戻そうと尽力→勢いあまって転倒→運悪く解けかかっていた封印呪文へ直撃」という最早芸術の域にまで達しているといって過言でない驚愕的アルゴリズムを使い、僕の部屋をまたもとの混沌とした部屋へと戻した。そのカオス度たるや想像を絶するものがある。例えば僕が失われた遺跡を求める考古学者だったとして、もし探し求めていた遺跡がこのような有様だったら間違いなく何がしかの精神病を患うし、例えば僕が光速ロケットに乗る宇宙飛行士で、もし数十億年にもわたるはるかな旅路の果てにこのような光景を目の当たりにしたらほぼ100%の確率で投身自殺を図るであろう。そのぐらいの悲惨さを、確かに僕の部屋は持っていた。不幸中の幸いは、僕は別に考古学者でもなく、あまつさえ宇宙飛行士でもなくて、それゆえ別段自殺を図る訳でも精神病にかかる訳でもなく、ただ気分がかつて無いほどに落ち込んだだけですんだ事か。というか僕はもうダメだ。僕は既に解決する気力を失った。後は未来の僕自身の手に委ねて、今はテクノとかドラムンとかそういうの聞きながら寝てよう・・・(以下一番上に戻り、永続ループ)(これをカザマ式アルゴリズムと呼びます)(呼ぶかボケナス)


3月25日
今日も今日とて家から一歩も出ず、ヒキコモリ界の新星と確かな目を持つ人々の間でも評判の僕ことカザマです。皆さんこんばんは。僕の同志であるところのニートとか出不精とかそういった名称で呼ばれてる人ならわかってくれると思うんだけど、長い間ヒキコモリ生活を続けていると空白の時間みたいなのが怒涛の如く襲ってきて、それは最早一刻も早く暇を潰さなければ自分の人格が潰されるといった感すらある現象が多発するのである。僕も多分に漏れず暇で暇で。正気ならば絶対にしないような行動とかしちゃったからね・・・具体的に言うなれば、例えばメモ帳を開いて「暇暇暇暇」って延々とタイプしたりね。そのせいか「暇」ってタイプする時だけ無茶苦茶早くなったしね。日枝熊五郎もビックリの無駄スキルだよ全く。自分で書いといてなんだけど誰だよそれ。まあいいや。とにかく僕は暇だった。で、何とかして暇を潰さねば体中からカザマ汁みたいなのが溢れだしてきそうだったので宝探しゲームをすることにしました。フィールドは決死の思いで奪取してきた宝物庫、もとい、家族共有パソコンからパクってきた160G外付けハードディスク。ここには、昔僕が使っていた時分に貯めこまれた、法に触れたり触れなかったりするファイルが結構な量存在しているのである。ウッヒョー、たーのーしーみー!!!




縦横無尽に二進法ワールドを駆け巡ること二時間。既に相当な数のファイルを僕専用パソコンに落としている。しかしながら、昔の僕はよほどファイルの隠蔽に躍起になっていたらしく、事あるごとにパスを要求される。よっぽど暇だったんだなこの頃の僕は。あ、暇なのは今も同じか。まあそれはさておき。で、そういう罠みたいなものもかいくぐって見つけたフォルダが、この話の主役「HP」だった。名前からして僕が昔作ったHtmlファイルが入っていることは明らかだったのだが、果たして僕は昔に何を書いたのかサッパリ忘れていた為、かなり興味をそそられた。もう成人した大人が、小学校のアルバムに載っている自分の文集を見るような感覚でフォルダを開き、適当なファイルをダブルクリック。おもむろにブラウザが起動し、Htmlを読み込んで僕に表示した。




そこに広がっていたのは、秩序が崩壊したパラレルワールドであった。




ああ、ああ。現物を公開しろという皆さんの声が聞こえる。だがしかし、それはできない相談だ。なぜならば僕の精神衛生上の観点から見た場合、公開したが最後僕の肉体は「羞恥心」という世紀末に作られし妖刀によりあっという間に粉々に刻まれパウダー状となり、それがまわりまわって肉骨粉として牛の餌に混入し、それを食べた牛達が次々に狂牛病に感染してしまって日本中が恐怖と混乱の渦に叩き込まれるからだ。そんなわけで公開は差し控えさせていただく。差し支えない範囲でこの異世界を表現すると、「小学一年生が夏休みにちょっとだけウケを狙って書いた日記を、NASAも太鼓判を押すほど間違ったタイミングでフォント弄りしたテキスト」である。ホントやばかった。マジで。だってアレだよ?「おはようございます」にちょっと塩をかけた程度のひねりしか持たない挨拶が強調アンド超デカフォントだぜ?お前どんだけ寒いんだよって話ですよ全く。あ、今書いてて気付いたけどお前って僕の事だった。フンギャー!!!




こうして、僕はパンドラの箱を開けてしまった。いやむしろパンドラの箱よりヒドイかも知れない。パンドラの箱は開けたら色んな悪いもんが出てきたけど最後に「希望」が残ったっていうちょっとしたハートウォーミングストーリーみたいな感じだけど、こちとら全く逆だからね。今まで散々良かったり良くなかったりするファイルを提供しておいて、最後に核弾頭プレゼントなんだから笑っちゃうよネ。笑えねえよ馬鹿。この状況を比喩するなれば、「十円玉がいっぱい入った箱をプレゼントされて、多少喜びつつ中を漁ったら箱の奥から人間の胃から口を通って帰りし物の袋詰めが入ってた」みたいな感じなのに、そんなんで笑える状態と言えるのか!?って言おうと思ったけど、書いてる最中に想像したら僕自身笑っちゃったから取りやめ。ホントはそんなの心の奥底に封印すれば書けないことも無いんだけど、ほら、自分に正直でいたいじゃん・・・?と言うところでそろそろこの文もまとめに入りたいところなんだけど、一向にオチが思い浮かばないからここで打ち切り。オチの神様みたいな存在がいるとするなら、個人的な遊びである宝探しに核弾頭級のオチなんか付けないでいいから、変わりにこの文章にあっと驚くオチを付けていただきたい。言っておくけどこっちは本気だからな。返答次第では最高裁までの上告も辞さない所存。覚悟しとけ。後これはまったく関係ないけど、もう二度とフォント弄りはしないと心に誓った。マジひどすぎるってアレ。何よ「コニャニャチハ!」って。しかも超デカ赤フォントで。天才バカボンじゃないんだからさ・・・頼むよ・・・。


3月27日
朝起きて時計を見たら8時半だった。いつも起きているのが1時半ごろなのを考えるとえらく早い。それはそれでいいのであるが、不思議なのは次だ。目をこすってからもう一度時計を見たら9時になっていた。嘘じゃあない。本当だ。そしてさらに、寝床から起きて、朝食を済ませたところで時計を見ると、なんと時計の針は11時を示していた。2時間である。起きて朝御飯を食べるだけで2時間である。おかしい。どう考えてもおかしい。しかもこれは言っておくべきなんであろうが、今まで書いた全ての行動において、僕自身の体感時間に直すと10分かかっていない。実際の時間と体感時間との圧倒的格差。なんなのだろう。例えば目をこすって時計を見るなんて行動は、普段なら10秒もかからないはずなのに、それが何故か30分だ。体感時間との差はなんと驚愕の180倍である。これはUSB2,0と1,1の格差をはるかに凌駕して久しい。どれだけのデータが転送できるようになるのだろうか・・・と考えると、一介のパソコン使いである僕の口から涎がダラダラとこぼれ落ち、その涎があろう事か床を完膚なきまでに溶かしてしまってエライコッチャになるかもしれないが、僕の涎はそんなおぞましいエイリアンみたいな超強力な酸性を誇ってはないし、大体この180倍はUSBの転送速度じゃなくて体感時間と現実時間の差を表しているのだから、涎が出るはずが無いのであった。ふぅ、これで床の治安は保たれた。






思わぬところから話がずれてしまった。現実と僕自身の体感時間の差が激しすぎるという話だった。話を戻すと、近頃時がすぎる速度が速すぎる。「青春ってあっという間にすぎていくんだよねー」みたいなことを誰かがいっていたような気もする。だがしかし、僕に青春とやらが来ていないことは僕自身が一番知っている。だから違う。じゃあ何故なのか。こういうとき世間の凡百エセインテリは「こーゆーのを『光陰矢のごとし』っていうんだよねー!!」とかアホ面全開で言い放つのであろう。どうせモニタの前のお前らもそうだろう。安心しろ。矢どころの騒ぎじゃない。近頃の僕の時間は即ち矢よりもはるかに速く、主観的な速度を示すなればそれは最早秒速1,000,000q位はカタい所。アインシュタインとかいう人間の学者だってこの数字を見れば確実に腰を抜かして、それがまわりまわって椎間板ヘルニアをわずらってしまうであろう。そういえばかのヘルニア野郎が唱えた相対性理論とかいうのは確か『何者も光より速く運動できない』みたいな感じだった。光は秒速300,000qぐらいだったはず。エーッ!僕の時間の速度のほうが速い!?かくして相対性理論は反証されてしまった訳である・・・って書こうと思ったけど、明らかに「速い」と「早い」を混同してるから取りやめ。今自分で振り返ってみてもくだらなさすぎて、危うく強酸性の涙が出てきてまた船の床を溶かしそう。折角さっき涎を封じたばかりだと言うのに・・・。あとこれは余談なんだけど、明らかにそんなに多くない文字量なのに、今時計を見てみたら無茶苦茶長い文を書いた時みたいな時間経過の様相をしている。ここまでくると誰かが時間を操作していると言わざるをえない。そういう無駄な能力は、日清カップヌードルを作る時の待ち時間を短縮する事にでも使えばいいのであるから、間違っても僕に向かって発動しないで欲しい。心からの願いを書いたところで今日の地球調査日記を終了とする。とりあえず眠いから寝るわ。おやすみ〜。(ここで目が妙にデカイ未知の生命体が、ノートパソコンを閉じて宇宙船内にあるカプセルに入る映像)


3月28日
昨日の地球外(注意・基地外ではない)から送られてきたメッセージは「時が過ぎるのが早すぎて危うく宇宙船の床が溶ける所だったヨ〜」というニュアンスだったみたいですね。今日の話は昨日とまるで逆で、時が経つのが異様に遅い、具体的に言うならばカップラーメンの待ち時間についての話。以下の論文は二年前に書かれましたが、諸事情により公表されなかったものを独自のルートから入手し、それをほぼ原文そのままでテキスト化したものです。ちなみに作者は日本人で、文から察するに職業は学生ですが、名前の詳細は不明です。


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カップラーメンを待っているときに時間経過が遅くなる現象、正式名称は「Three Minute Probrem」、直訳すると「三分間問題」という、どこぞの料理番組を彷彿とさせるネーミングなのであるが、これはれっきとした物理学の未解決問題の一つで、懸賞金もかけられている。さて、この懸賞金を得る為には、この現象の原因を明示しなければならない。しかしながら、そんな事は本業の物理学者でも無ければ不可能。つまるところ、僕のような一般人には懸賞金を得ることは不可能なのであるが、実はこの問題「実際に現象が起きた時にはどうやって対応するのが一番良いか」と言う観点からも研究されており、そして最良の対応策を編み出したものについても、先の問題と同額の懸賞金がもらえることになっているのだ。これには物理学の知識は必要とならず、ただただ生活のスキルみたいなものだけが要求される。よって今日は、この「三分間問題」の実際の対応策を考え、あまつさえ懸賞金を頂いてしまおうと思う。早速、対応策を考えていこう。



1、他のものを食べて待つ

三分間の間、カップラーメン以外のものを食べて過ごすという案。三分間の長さを紛らわすことができ、また極度の空腹の場合三分間待つことができずあえなく餓死してしまうことを防ぐことができる。早急に空腹を満たしたい時には有効な策であろう。ただし、これといって空腹でもないのに他のものを食べてしまった場合、肝心のカップラーメンを食べる時に満腹になってしまい、一般人がフードファイトをしているかのような事態が勃発してしまうからボツ。大体他に食うもんあるならそっち食えばいいだけだろボケナス。


2、瞑想をする

湯を注いだ後は、目を瞑って座禅をし、黙って三分が過ぎるのを待つ、と言うのがこの策の概略である。メリットとしては、化学エネルギーや電気エネルギーなどを全く消費しないという、地球環境に優しいことがあげられる。あと、己の食に対する集中力が高まり、味覚が研ぎ澄まされるのも好感度高し。しかしながら、実際にこの方法をとるなれば、時間経過が遅くなる速度が異様に上昇し、三分たっていい塩梅の麺がカップの口から顔をのぞかす頃には白髪の老人と化してしまう。そんな短時間に白髪になってしまったら、何者かによって戸籍をいじくられ本名がホセ・メンドーサになってしまうからボツ。あと味覚が研ぎ澄まされたら、安物のカップラーメンなんか不味すぎて食えたもんじゃなくなるからやっぱりボツ。


3、ゲームをする

ゲームをして3分間を過ごす案。利点は、前述の二つより圧倒的に時間の経過が気にならないことである。これと言ってデメリットも無いので、現時点では最良の策と言えるのかもしれない。ただし、ゲームのジャンルがRPGだったりすると肝心の麺がふやけてしまって絶望的においしくない。また、ミニゲーム系のソフトならばこの問題も避けられるが、10秒程度で終わってしまうようなゲームであった場合、時間の経過が結構長く感じられてしまう。ゲームのジャンルという不確定要素が結果に大きく関わっていることを考慮して及第点。しかし、間違いなく現時点で最良の案。


4、とりあえず旅に出る

実行した場合、極限までふやけて巨大化した麺に魂が宿り、触手状のモンスターと化して全世界を恐怖に陥れるからボツ。僕にメラゾーマやベギラゴンなど、炎を出す系統の呪文のスキルがあれば、モンスターを焼きそばにすることができるので悪くはないが、それ以前に触手状のモンスターは焼きそばにしようが何しようが食べられないのでボツ。でもカレー味の触手モンスターとかは見てみたい気もする。


5、勉強をする

死ね。



さて、以上五つの案の中では、「ゲームをする」というのが一番良い。しかしながら、不確定要素が与える影響が他の案より大きいのがやはり気になる。カップラーメンを食べてもまだ胃のスペースが余リそうな時には、やはり他のものを食べていたほうが確実。どの案も一長一短であり、どれもある程度不確実な要素が含まれていることから、最良の案は決まりそうも無い。やはりこの世はケースバイケース、臨機応変に対応できる力量が、実際面での「三分間問題」を解決するのに重要なカギを握っているに違いない。長々書いた挙句に夢の無い結論になってしまったが、これが世の真理ならば仕方の無いことだろう。早速これをブルネイ・ダルサラームにあるカップラーメン高等科学研究所に送り、懸賞金を頂くとするか。ウッシャッシャ。(筆者注・この論文が研究所に送られた一週間後、セルビア・モンテネグロ在住の日系三世、大神・コバチェッビッチ氏(63)が「そもそもカップラーメンを食わなきゃいいじゃん」という画期的対策法を編み出し、懸賞金を得る。懸賞金は13億4500万トルコリラで、大体日本円にして100円前後。ちょうどカップラーメンが一つ買える金額なのであるから、なかなか問題にあった懸賞金と言えよう。コバチェビッチ氏は「この大量の札束は、大好きな焼き芋を焼くのに使いたいと思います。焼き芋は食物繊維たっぷりで便秘予防に最適だから大好き。カップラーメンは健康に悪いからマジ死ね」と語っている。彼はどうやら重度の健康マニヤのようだ。ちなみにこの論文の作者は、自室でお湯が入ったカップラーメンの前で白骨死体となっているのが発見された。その模様は日本テレビ系列、「まさかのミステリー」で放映され、次の週の月曜日に、群馬県久留米市立久留米第一小学校5年3組の前田健次郎君がクラスメートに向かって得意げに話す為のネタ元になった。)


3月30日
思い立ったが吉日とばかりに、サイトの名前を変え、アドレスを新しくし、柄にも無く頑張ってサイトを作っては見たものの、内容が全く変わっていなくて愕然とするが、そんな事実はティッシュにくるんでゴミ箱に放り投げて、とりあえず明日から頑張ろうと思う。そう、全ては明日から始まる。明日から始まるんだから今日頑張っても全くのムダなのは自明であり、そこから導き出される僕の行動は、そう、睡眠。果報は寝て待つのである。というか移転作業で疲れたので今日の日記終わり。おやすみなさい。


3月31日
ひねもすのたりのたりかな、みたいな平和ボケした日々を送っていたら、突如として送られてきし新着メ−ル。内容を確認してみた所、どうやら明日、つまり3月31日には、離任式というポケモン図鑑完成と同じぐらい面倒なものがあるとのこと。さて開始時刻はいかに、と返信し、1分程後に帰ってきたメ−ルに書いてあった「9:00」という数列を見た刹那、脊髄反射で行かないことを決意した僕であったが、得体の知れない秘密結社が水面下で色々と工作したのか、気がつけば制服を着て既に卒業したはずの中学校へと歩を進めているのでした。折角友人に「離任式の様子をメールで報告してくれ」と頼んでおいたというのに。




一時は己が睡眠のために放棄したとはいえ、行くことが決まってしまってはそれなりに楽しみになってきてまいります。おそらく未だ義務教育を受けている方々にはわからないのでしょうが、卒業した後というのはほとんどクラスメートにあう機会がないのです。しかも一部の人にとっては、卒業して校則から解き放たれる訳ですから、その変わりようは他の追随を許さず、最早別人といって良いほどの変貌を遂げております。いやあすごかった。例えば男子。校則という蓋が押さえつけていた若いエネルギーが爆発しています。はたしてそれは髪形にも表れ、若干ながらサイヤ人の様相すら呈していました。心の変化が物理的な変化となって現れている稀有な例として数えられるでしょう。彼らはそろそろ心の力、ぶっちゃけサイコキネシスでも使えるようになるでしょう。次世代サイキッカーの卵たる逸材です。ただ一つ興味深いのが、そのサイキッカーを象徴しているサイヤ人ヘッドが、僕が絶望的な強度を誇る寝癖を何とかしようとしたけど失敗した時の髪型に大変酷似していた、という点です。今考えても何故なのかがサッパリわかりません。無造作ヘヤーならぬ寝癖ヘヤ−が今流行の最先端なのでしょうか。それならば僕は最先端をひた走るオサレPeopleということになるのですが。よっしゃよっしゃ、僕は大丈夫だ。ヒキコモリでもオサレ最先端は走れるのだ。そして女子。なにやら女子高生というより女子校生と形容したほうがしっくりくるような、まことにアダルティなミニスカートを穿いてらっしゃる方がいました。そういう格好をして世の男性諸君を誘惑しようとするのは大変結構なのですが、僕個人の意見としましては、そんな大根みたいな足を見せ付けられても、一向に心が動きません。まずは大根にスカートをはかせても無駄ということに気付き、その上でおでんの具や浅漬けにするなどの、素材にあった適切な調理を覚えるのが男を捕まえる第一歩かと思います。また、あるグループの人たちの顔はかなりの白さを誇っていました。おお、僕と同じ日光が嫌いなドラキュラ体質の人がこんなに近くにいたのか、などと思い、漏れ聞こえる話を拾ってみた所そうでもないようです。じゃあ何で白いのか。僕が推測するに、小麦粉が沢山入ったボウルに、迂闊にもあめ玉を落としてしまい、それを横着して口でとろうとしたのでしょう。それなら異様な白さも納得できます。その面倒くさがりや根性はなかなか見上げたものがありますが、ただ一つ残念なのは、大量の小麦粉をもってしても顔にあるにきびを完全に覆い尽くすには至らなかった事でしょうか・・・。見ているこっちがふさぎこんで来るので、外出の際には、おたふくのお面を被って来てほしいと心から願います。顔がわからないかもしれませんが、おたふくとその小麦粉ガールの顔は一卵性双生児の如く瓜二つだったので問題はないと思われます。そして、そんなことを思っていたら、あっという間に離任式は終了していました。どうやら、今日を持って転任してしまう音楽の先生が、何をトチ狂ったのか突然歌いだすという出来事がおこったらしいのですが、僕はといえば式中ずーっと腕時計を眺めていたので、真偽の程は定かではありません。何故歌ったのか、真相の究明を急ぐとともに、何故離任式に歌った曲が「救命病棟24時」のテーマ曲だったのかを早急に調べるべきだ、ということを手元にある友人からのメールは論じております。ところで、ここにきて文章的に広げる余地がなくなったので終了します。


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