次元転移


2005年5月

5月5日
目を開けたら、既に黄金週間は最後の日だった。気がついたら、明日は学校がある日だった。僕はアンタッチャブルが憑依したような口調で叫ぶ。いやいやいやいや。3日間何してたの?一体?今まで?まるで記憶にない。例えば、ある日僕がタンスに足の小指を10回連続ぶつけたショックで三日ほど気絶したとして、そのぐらい記憶がない。え、もう三日たってるの?みたいな。極限まで薄められし時間の密度。にわかには信じがたい。もしかして・・・これは・・・世界滅亡の前兆!?


そんなわけない。正気を取り戻し、なんとかして失われし記憶群を掘り起こそうと努力する。努力の甲斐あり、何とか「ゲーム」とか「放送部」とか「ヒキコモリ」とか、そういう単語類が僕のGWを彩っていたことは判明した。意味不明だよ。確かに俺は放送委員会だし、ゲームもやるし、ヒキコモリ界では期待の新星とか言われてるけど。繋がらない。ヒントはバラバラのまま。ただ点のまま、つながりを持たず存在してるだけ。ううむ、もう少しでたった一つの真実にたどり着けそうなんだけど・・・。


ヒントがないか、部屋中を見渡す。そして、机の上にあったCDを見たとき、脳に閃光が走った。思い出した!ずっとゲームやってたんだ!一度繋がれば、こっちのものである。ゲームの名は、「Cross † Channel」。18禁ゲームである。ずーっとやっていた。二日徹夜した。終わったあと15時間ぐらい昏睡して、放送委員会サボった。僕のGW、以上。待て。さらっと書いたけどちょっと待て。つつつつまるところ、ぼぼぼ僕は、えええエロゲにぼぼぼ没頭して、ごごごGWを、つつつつつ潰したぁぁぁぁ????アギャー!!!


いまや記憶の扉は完全に開かれた。禁断の扉だった。死ぬ。今までに築き上げてきた、ありとあらゆる僕の内部のモノたちが。音を立てて、崩れる。と同時に、僕の頭にはある一文が浮かぶ。「Cross † Channel、面白い。」揺らぐことのない、たった一つの真実だ。あと君たちには、「思い出せないものはほっといた方が吉」という、物凄くためになる一文を送る。これホント守った方がいい。重要。テストに出る。出ないけど。どっちだよ。面倒になってきたので今日の日記は終了。お疲れー。あ、あとこのゲームはマジで面白いから、とりあえず買ってみてインストールするがよろし。お勧めですよ。それじゃあ僕はとりあえずタンスの角に小指をぶつけまくってくる。

2005年6月

6月7日
その内ブログに移転します。

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さんざんっぱら本サイトであるここの更新をサボってる間に、僕はといえば部活のパソコンで簡単&強力なブラクラを作成したり、あまつさえそれで自爆して液晶画面が真っ青になったりみたいな、まるっきり儚い夢だと思っていた「青春」みたいな感じの生活を満喫していたのですが、やはり時の流れは無常。忍び寄る世紀末大魔王こと定期考査が、まるで死神の如く訪れました。

試験前日。持ち前の「何とかなるさ」精神をフル活用して試験勉強をサボり倒す苦行に挑んでいたわけですが、パソコンに向かってカタカタカタカタ音を鳴らす機械になっていた僕の背後には母親という不動明王が仁王立ちしていて、「貴様赤点取ったら予備校に叩き込む」というギガデインに似た系統の呪文を発動しやがったので泣く泣くPCを離れ、さあいざ行わん試験勉強!といった面持ちで教科書とシャーペンを手に机に向かった僕はいつの間にかペン回しに夢中になっていました。ええ、たっぷり4時間ほどペンと戯れていました。その甲斐あってかソニック(注意・ペン回しの技名)が僅かに上達しているようにも見えなくもないレベルにまで自分を高めることが出来ました。実に感無量です。でまあ要約すると一切勉強せずにレッツ定期考査。結果だけ先に述べると、見事木っ端微塵でした。もう跡形も残りませんでした。

最初の英語が63点で、まあそこそこかな?と思って安心したのがそもそもの間違いだった。続く数学で何と史上最低点を更新。テストを見た瞬間思わず地に伏しました。膝からガックリと崩れ落ち、まさにOTZ の格好を体現し、クラスメイトから失笑を買いました。しかしまだまだテストは攻撃の手を緩めません。国語、生物、地理、倫理と立て続けに襲ってくる氷の刃。致死量寸前まで追い詰められたところに奴が帰ってきました。その名はOCI。平たく言えば英会話。

正直言って、これは大丈夫だと思ってた。ヤマを張ったから、赤点は無いと思ってた。そして帰ってくるとき、「赤点は二人しかいない」という先生の発言にも安心した。なんせ41人だ。大丈夫。俺だけは大丈夫。まるで根拠の無い自信を胸に帰ってきたテストを開くとそこには「25」という即死系呪文。どうやら張ったヤマは何者かに操作されているかのように、ことごとく外れたようだった。赤点。見まごうことなき赤点。見た瞬間顔が真っ青になった。呆然とその場に立ちすくんだ。そしてその時、僕は世の真理を悟った。本当に絶望した時、人というものは、泣くのでも憤怒するのでもなく、ただただ、力なく笑うものなのだと知った。「ハハハハ・・・」今までの思い出(高校受験前日に徹夜でパワプロのサクセスをしたこと、GWに二日間徹夜してエロゲーをやったこと等)が走馬灯のように駆け巡り、それが消えた頃、残ったものはただの虚脱した僕の抜け殻だった。死んだ。終わった。終了した。


アニメでよくある敵キャラに洗脳された味方のキャラみたいな目で家に帰還。母親登場。「テストの結果どうだった?」雄弁は銀沈黙は金ということで黙って解答用紙を献上すると、にわかに曇りだす母上の顔。ガガガガガガ。あまりの恐ろしさについ口がすべり、「つ、次頑張るから!マジで!本気で!」発言。にわかににやけ始める母上の顔。「じゃあ、次がんばれよ。」冷笑とも嘲笑ともとれる微笑を顔面に湛えながら去っていく母の背中を眺めながら激しく後悔。言ってしまった。そう、俺はいわゆるクビシメロマンチスト。不必要な発言で自分の首を絞め、さらに自身を窮地に追い込んでいく特殊技能の持ち主なのだ!僕は一体何を言ってるんだろうという内なるツッコミが聞こえてきたので終了。付け加えると、どうやら期末は7月の5日あたりに行われるそう。ちなみに勉強する気はまるでありません。そんなゴミクズ高校生こと僕の携帯で一番よく使われる定型文は「世界なんて滅びてしまえばいいのに」です^^!!



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