次元転移


2005年1月

1月1日
年賀状は人脈のバロメーターだと僕は思う。年賀状を見ればその人の友人関係などはすぐわかる。裏を返せば、見られるとそれだけ知られてしまうので、年賀状をくれるほどの友人が英単語で示すところの a Littleな僕は非常に閉口している。折角対人関係には問題なしと親に言っているのに、バレるではないか。実はそんなに友人がいないことを。つまるところ、送られてきた年賀状を如何にして親に悟られず受け取り、うまく虚偽の申告をするかが新年あけましておめでとうな僕の宿命なのである。




まあ、実際は何のことは無い。早めに起きて「俺ポストいってくるわ〜」と宣言して普通に取りに行き、自分一人で己の社交性の無さを嘆いた後、親や弟の分を仕分けしてそれぞれに渡す。親から何枚来た、とか、誰から来た、とか、そういう類の質問が来た時には、適当なことをいってごまかす。なにやら自分で書いていて悲しくなってきたが仕方が無い。そういうもんさ、人生って。で、だ。今年もそうやって乗り切るために早めに起き、ポストへ行った所、なんと、我が愚弟が僕の後ろへついてくるではないか!こりゃ困ったことになった。こいつがいるとゆっくりチェックが出来ない。しかし、ここで戻っては怪しまれる。そう考えとりあえずポストにむかった。




ロックを開けてポストの中を覗くと、結構沢山年賀状が入っている。まあその95%が親の分なのは明白だったわけなのだけれども、なんかうれしい。その喜びもつかの間、かの愚弟が「俺の分だけ今見せて」とかぬかし始めた。ハガキの束を渡してやると、すぐに自分の年賀状を探し始めた。暫く後、探し終わったらしい、僕に向かって年賀状を見せつけ始めた。その数六枚。なんだ、やっぱり小四だ。去年の僕は7枚貰ったのだ。今年もそれぐらい来てればいいな・・・そう考えながら、先ほどのハガキの束から自分への宛名のものを探し始めた。






5枚しかなかった。



小四に、負けた。




ここまでの衝撃で僕の心はKO寸前までに打ちのめされたが、まあいい。友達からは五枚しか来ていなかったのだ、アイツも。そう考えながら表をめくってみるとなんと差出人は歯医者だった。やだよ・・・歯医者が友達なんてやだよ・・・だって、事あるごとに歯を削られそうじゃん・・・・と、いうわけで歯医者の代わりに年賀状をくれる友人が欲しい今日この頃。当方、非常に切実。


1月6日
いいか、僕らが生きているこの三次元空間において絶対的に存在する真理、それは「諸行無常」だ。これは間違いない。万物流転の現世においてこの法則のみは不変の真理としてその姿を保ちつづけている。なぜならばはるか昔、琵琶法師に語られていた「平家物語」にさえこの事実は盛り込まれているからである。さて、この絶対真理、「諸行無常」はこのように片時も揺るぐことなく存在しているわけであるが、「オイラそんな難しい話わかんないだ〜」という、時の何たるかをしらないYellow Monkeyどものために小粋に噛み砕いてやると、時間は無限に無い、ということだ。わかる?時・間・は・無・限・に・無・い。あ〜、これでもわからない。それならば一つ例え話をしてやろう。




ここに一人の受験生がいます。彼は冬休みの間、ずーっと塾の宿題をどうやってこなすかばかり考えていました。しかし、彼は重大なことを忘れていました。そう、学校の宿題です。彼が英語の参考書をパソコンに訳させている間に、彼の同級生は宿題に取り組んでいたわけです。そして彼はやっと気づきました。「俺、学校の宿題やってねえ」とふと漏らしました。しかし、いかんせん気づくのが遅かったのです。気づいたのは始業式の前日の午後10時です。できるわけがありません。彼の前には地平線の向こうまで続く一本道です。その先には、絶望です。宿題ごときでそんな、と思う人がいるかもしれません。しかし、彼の宿題、それは「志願理由書の作成」だったのです。つまるところ、彼は公立高校の特色化選抜とか言う小難しい名前のテストを受けられないのです。故に、彼は歩き始めました。絶望へのビクトリーロード。これは、時間の価値を知らなかったがために起きた悲劇です。ゆめゆめ忘れないよう。




って、これ、賢明なる訪問者の方々なら察してるだろうけど、俺のことな。完全に、完膚なきまでに、俺のこと。絶望へのビクトリーロードを歩いているのも、学校の宿題やってないのも、時間の何たるかを知らないYellow Monkeyも、全部、俺のこと。おわかり?何?諸行無常?平家物語?そんなのダンディ坂野の消息よりどうだって良い。どうだっていいから誰か俺に志望動機の答えの本をよこせ。いや、よこして。よこしてください。ください。僕にください。どうか僕にください。言い方なんてどうでも良い。とにかく、答えの本をください。いや、書き方のハウトゥー本でもいいから、ください。ど う か 僕 に 宿 題 を 達 成 さ せ て く だ さ い。もう間に合わないけど。いわゆる時既に遅し。時間 is 無常。いや、無情。つーか、マジこの日記自体どうでもいいよ。誰か俺の志願書書くの手伝って。未来がかかってる切実なプロブレムです。この日記マジ?!うん、マジ。で、だから?(志願書かけ)


1月16日
どうやら昨今の僕の勉強時間は筆舌に尽くしがたいことになっていると言う事実は確かな目をもつ人々の間でも通用する真実になっているらしい。これは古今無双の勤勉中学生として人々の畏敬の念を集めていると勝手に妄想している僕にとっては由々しき事態である。これ故、一刻も早く勉強時間の改善に取り組まなければ、この妄想によってかろうじて正常な体裁を保っている我がアイデンティティ(自己同一性)があえなく崩御すると共に、「不合格」とかいう遅れてきた世紀末大魔王が我が頭上に燦然と現れ、「天罰じゃーーー!!」とか叫びながら僕の未来への扉を木っ端微塵にして東京湾の夢の島に埋め立ててしまう。これ即ち、中学浪人。つまるところ、この先に待つのは絶望。それすら越えた所には3776mの近辺にあるTHE樹海WORLDである。流石にもう一度あの地獄に行く前に読んで下さいパンフレットを見るのは御免こうむりたい。べ、勉強しなくては!







勇んで勉強し始めた僕は問題を読んで絶望した。これは・・・目の前に広がっていたのは意味不明の代数式であった。代数式であったって言うとなんだか難しく感じるのではあるが、実際のところは何の変哲も無い二次方程式で、それを因数分解とか言う小難しい作業を駆使して掛け算の形にしろと言う問題であった。無理無理無理。これは無理。放り投げて次のプリントに取り掛かると、どんなに好意的に解釈しても僕の人生にはおおよそ関係の無い代物ばかりが並んでいた。何よ。7の99乗って。あと五進法とか微塵も関係ないから。知らないし。無理。また放り投げる。その次のプリントはなんだかよくわからない図形が我が物顔で跋扈していた。無理無理無理。そうして無理と言う単語を並べているうちに無理と言う単語が集まって無理と言う単語を形作り、またそれが集まって無理と言う単語を形作っていて、それが延々と続いた。無理に周囲を包囲された僕は無理と言う単語は果たして無理と言う意味を持つのかというわけのわからない思考に支配された。無理無理無理無理。はたして無理の確固たる意味とはなんなのだろうか。無理って何だ。無理って何だ。徐々に無理に蝕まれていく僕のブレイン。そして大脳新皮質が無理で埋め尽くされた刹那、僕は旅立つことを決意した。始発駅はインダ羽毛布団。目的地は夢の中。思考のバッファオーバーフローを食い止める手段はそれしかなかったのであるから、何人も僕を責められはしない。半ば開き直りでそんなことを考え、布団に潜る。しばしの休息の後、むっくりと起き上がった生ゴミ受験生が、己の勉強時間と志望校のレベルを比較したところ、今度は「不可能」の単語が浮かび上がってきたという。


1月18日
近頃の寒波の傍若無人っぷりは目に余るものがある。例えば、僕が学校に遅刻しそうで、間に合うために全力疾走などしようものなら、耳だの手だのの外気にさらされている部分は言うに及ばず、喉や肺と言った呼吸器官まで痛めつけられ、その威力たるや最早見えざる悪魔と形容されても何ら過言ではないような状況を呈してきてしまっている。前にも書いたような気がするが、僕は適温じゃないと生きるのが困難になる軟弱モダンボーイであるからして、この「見えざる悪魔プロブレム」は早急に解決すべきなのである。





しかしながら、天候を変えるのはいささか無理がある。まあ僕のような力量に達してしまえば、幻の古代呪文「メラゾーマ」によって周囲の温度を著しく上昇されることは造作の無いことなのではあるが、いかんせん温度が上がりすぎて半径一キロ四方の範囲が全て無に帰してしまうので、この案は廃案となった。つーか、もともとそんなもんつかえたら困んね−だろこの馬鹿!さて、僕はこの見えざる悪魔に対してどんな対処法を取ってきたかというと「厚着する」という単純この上ない方法で対処してきたのである。いや、単純だけれどもなかなか効果が高く、マヒャド吹きすさぶ夜に塾とか言う邪悪プレイスにいく際大変役に立っている、ただ、これでは根本的な解消にはならない。当面を乗り切る分には最善とも言える方法であるが、厚着をすることで余計に体積が増え、ただでさえ日頃「容量取り過ぎ」だの「邪魔」だの罵られている僕は最早達磨のごとき様相を呈してしまうのがこの方法の欠点なのである。これ故、何か根本的な対策が必要になっているのである。根本的な対策としては、「春がくるまでひたすら待つ」という方法がある。しかしながら、時間がかかりすぎる。ってなわけで、ボツ。何か代案は無いものか・・・?程なく僕は画期的な案を考え出した。そう、部屋に引き篭もっていればいいのだ。


エアコンが効いている自分の部屋は恐ろしいほど快適であった。なんとまあ、ヘブンズプレイスは僕の部屋だったと言うわけである。大変ヌクヌクとしていて、外に出る気すら起こさせないほどである。もういいや、ずーっとひきこもっていよう・・・外なんか出なくてもいい・・・かくして僕は立派なヒキコモリとなっていくのであった。めでたし、めでたし。


1月22日
迫り来る入試のストレスによって絶好調精神錯乱中のカザマがお送りする当サイトへようこそ!当方入試があと何時間単位で迫ってきていても一日最低一時間のネットサーフィンは欠かさないと言う世紀のインターネット廃人野郎ではありますが、ここにきて漸く自分が火口から1mのところで激しくブレイクダンスを踊っている事を認識いたしまして、なんとしても改善しなければ、とりあえず手当たり次第問題集をやっております。どうせ今頑張ってもいわゆる焼け石の水、ブレイクダンスが阿波踊りになるぐらいしか効果は無いのではありますが・・・とにかく!当方必死で未来の扉を死守しようと柄にも無く頑張っているので、これから二月末日ぐらいまで更新が不定期になります!アレな。「休止」じゃなくて「不定期」。コレ最強。逃避行のために日記を書いても、「休止」ならアップできないが、「不定期」なら何ら問題無いからね。ここらへんからも絶対に逃げ道を作っておく管理人のチキンハートっぷりを垣間見ることができます。さて、「つーか、不定期って今までと同じようなものじゃん」と思ったそこのアナタ!アナタは正しい!!しかし、バットホウエバー、正しいことがいつも良い結果を生むとは限らないのです!これ即ち、気に触るから言うな!という意味です!これ以上日記を書きつづけているとバスジャック予告等のとんでもない事を書き始めそうなのでここらへんで終了とさせていただきます。「まだ見たりねー」という入試直前受験生にテキストを書かせようとする魑魅魍魎鬼畜野郎どもは昨今のこのサイトの錯乱日記を見るなり,、リンクページにある素敵サイト群のテキストを読みなさい。それじゃあ、はりきって焼け石に水かけてくる!じゃあね!


1月24日
さて、今日は受験とか受難とかそういったニュアンスのクソッタレイベントがあったので、渋々ながら参加したのですが、その詳細は専用のコーナーに譲るとして、マジ受験ダルいよな。いや、なんだかよくわからないけれども、なにやら心のコア(核)に限りなく近い部分からこの一文が湧き上がった。しかしながら、なんとなく書いたにしろ、これはこれで一面の真実を映し出していると言って過言ではないだろう。つまるところ、受験は本質的にダルいものであって、そういったものを恥知らずにも社会機構の歯車として組み込んだどっかの誰かの思考判断能力には疑問の念を呈せざるをえない。僕が思うに、紀元前とかそう言う時期に、ある狂った、しかし地位だけは高いどっかの国のどっかの馬鹿が、こういうイベントを風呂でも入っている時に考案して、その案を聞いたこれまた地位だけは高いどっかのクソッタレが全面賛成したがためにこんなイベントが発明されたと。つまるところ、古今東西あらゆる受験と言う名目のイベントに参加した者は、全てこの狂人によって苦しめられていた、と考えることができるのだ!こんなこと書いてたらなんだか僕が狂人みたいだけどそれは適当に燃えるゴミにでも出しておいてくれ。


そして、いよいよ問題の核心。何故僕は受験ダルいと言う考えを持つに至ったのか。それはいかに挙げる事態が発生したことに尽きる。時は昨日の深夜、というか今日の早朝、僕は焼け石に水というなんとなく食欲をそそらせる慣用句を自分自身に用いて、「一夜漬け」という狂気の奇行に及んでいたわけです。つまるところ、徹夜で勉強したのです。大体3時間ぐらい。いや、そのうち2時間位はマンガ読んだり深夜のテレビ番組見たりしていたので、3時間と言うのは全くの嘘なのであるが、とにかく勉強していたわけだ。この僕が、睡眠時間を削って、どっかの狂人が考え出したイベントのために、勉強していたわけだ!何が言いたいかっつーとそのときの僕は「こんだけ勉強したんだから入試ではかなりの高得点を挙げられるヨカーン」とか思っていたわけだ!ヤマがドンピシャで当たると思っていたわけだ!そしていざ、蓋を開けてみるとアレですわ。腰砕けの問題達。こんなもん、勉強しなくてもとけるわぁぁぁー−−!!!!全くの無駄骨でしたわ。完全無欠のくたびれもうけ。ふざけるな。まあ、解けないよりはマシか。というかスベリ止めなんですけれども、この学校。そんなことだから、ある程度は予想していたんだけれども、わかっていても徹夜せざるを得ない心理状況、僕の日記を見ている皆さんならわかっていただけると思います・・・


というわけで、初めての入試は何とか終わったわけですけれども、今週、なんと、後2回、また入試あります!ホギャーーー!!つーか無理。こんな睡眠時間ではほどなく幻聴や幻覚等の悪影響が出るのは明白。どうしよう。とりあえずマンガでも読むか。あ、でもそういや次の入試っていつだっけ・・・?え?マジで?!2日後?!!ホギャーーーー!!?!?!(管理人錯乱のため終了)


1月29日
皆さんご存知の通り、当サイトは今まで必死に例のイベント、「受験戦争」に対して異論反論オブジェクションを唱えてきたわけだが、昨今の受験戦争の極悪非道っぷりは留まる所を知らず、それは最早非人道的と言って何ら過言ではない域にまで達している。つまるところ、ブッシュだかが言ってた「悪の枢軸」というのはイコール「受験戦争」を意味するものであって、国連とかそういう偉そうな機関はヒゲだの小太りのメガネだのそういったオモシロオカシイ独裁者がいる国についてどうのこうの言うより、むしろ第二次世界大戦以来の凄惨たる戦争、「受験戦争」を一刻も早く何とかするべきなのだ。そうすれば世界の諸々の問題が一挙に解決されると思うのだ。




閲覧者の方々には「え、受験戦争って、そんなに悪い物だったの?」なんて思うかもしれない。だがしかし、その思想は単にアナタがこの学歴社会に洗脳され、この邪悪イベントをそうと捕らえなかった証明にしか過ぎない。しかし、今から紹介する事例を見れば、一挙にその思想は氷解し、たちまちアンチ・受験戦争派へと考え方を変えてくれるであろう。さて、いまからその事例を紹介するのであるが、まず始めに、「受験が無くなったらどのような世になるか」を考えてみようと思う。上にも書いた通り、この忌わしい催しがなくなるだけで古今東西分野を問わず立ちはだかっている問題が容易に解決される事実は僕からすれば火を見るより明らかなのだけれども、まだ学歴社会の洗脳から完全には脱しきれていない皆さんのために、どのようなルートをたどって解決されるかきちんと書く必要があると僕は考えたのだ。さて、まず始めに「地球温暖化問題」。これは二十一世紀の地球において最も解決されるべき問題である。過剰に生産された二酸化炭素のおかげで地球全体の温度が上がって北極の氷が融解、そして結末は、わぁ、300mの大津波だ!(大爆笑)という、映画ディアフタートゥモローの模倣よろしくな悲劇が起こってしまう超・大問題なのである。コレがどうやって解決されるのか。フローチャートで示してみよう。





「受験戦争が無くなる」→「(中略)」→「二酸化炭素の生産量が減る」→「解決!」





なんと簡潔極まりない解決法であろうか!何故今までこのような解決案が出されなかったのか疑問の念を呈せざるを得ない。その他解決される主な問題としては、「人種差別問題」「エネルギー資源問題」「北朝鮮拉致被害者問題」「タイムマシンの開発」「リーマン予想の立証」などなど、国際情勢から物理・数学の領域という実に幅広いテーマに渡っている。ここまで来ると「受験戦争」の影響力に一種の畏敬の念を抱くこと山の如しである。すげえぜ、受験戦争・・・!!ってオイ。んなわけねーだろ。なんで受験がなくなると地球温暖化が改善されんだよ。だいたい、こんな新興宗教のトンデモ理論よろしくな電波文字列を、何故、入試当日の午前2時に書いてんだよ!!アホか!!6時起きだぞ!!地球温暖化より自分の頭を何とかしろよ!全宇宙崩壊的規模問題、K・B・P(Kazama Brain Probrem)をよ!!まあ、無理だろーけどな!入試前日にAmazonで本を注文してる奴にはな!!ハーールマーーゲドーーーン!!!!!!!!!!(地球滅亡)


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